新入生のみなさんご入学おめでとうございます。在校生を代表してお祝い申し上げます。こうして皆さんと顔を合わせてお祝いの辞を伝えられることを心から嬉しく思います。

　さて、皆さんはどのような気持ちで今を迎えていますか。新学期への不安、期待、緊張、様々な思いを胸に抱いているのではないでしょうか。もしかしたら今年は特に不安が大きいかもしれません。
　そんな皆さんに1年間コロナ禍の中で大学に通った学生として思ったことを伝えさせてください。
　この大学で学ぶことができる福祉、心理、教育、保育、介護の分野は、どれもコロナ禍の現代に大きく関わりをもっています。失業や感染により生活に悩みを抱えた人は社会福祉制度に助けられました。鬱々とした生活で心を病んでしまった人は心理的なアプローチに支えられました。コロナ禍で学校が休校になっても、オンライン授業や家庭学習の実施で教育分野は多様性を見せました。在宅勤務が難しい保護者たちを救ったのは開所し続けた保育所でした。そしてどんな状況でも介護を行う人がいなければ生活ができない人たちがいました。

　福祉、心理、教育、保育、介護。ここにいる誰もが今挙げた分野のどれかを選び学ぶことと思います。思い通りにならない日々がまだ続くかもしれません。つらく投げ出してしまいたくなるかもしれません。
　このつらさの経験も、その中で乗り越えた学びも、いつか皆さんの未来を助ける大きな自信に変えられると思います。私たち在校生は皆さんが少しでも充実した学校生活を送れるように全力でサポートします。

　今日から長いようで短い4年間の大学生活が始まります。みなさんが充実した素敵な日々をこの田園調布学園大学で送れるように心から願っています。

令和3年4月3日
学生会執行部会長　奥谷　紫乃