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心理学科

2022.11.23

「社会教育実習 報告」(No.7) 


 11月4日(金)、爽やかな秋晴れの下、慶應義塾大学日吉キャンパスを訪問しました。同キャンパスの地下には、昭和19年から20年にかけて第二次世界大戦の末期に旧帝国海軍が構築した約2,600メートルにもおよぶ地下施設(「日吉台地下壕」)が今も残っています。私たちは、「日吉台地下壕保存の会」のガイドの方々より、連合艦隊司令部などの海軍の主要部局が置かれていた地下壕を案内いただきました。また、キャンパス周辺の日吉台を歩き、当時の遺跡等について説明を受けました。 
見学会終了後には、「日吉台地下壕保存の会」の副代表である亀岡敦子さんから、同会が戦争の遺跡である地下壕を「戦争の物言わぬ語り部」として保存し、多くの人々にその存在を伝え、語り継いでいくために調査、見学会等、活動されていることをご説明いただきました。そして、亀岡さんご自身も、戦争の遺跡について、戦没者は直接的な「人間の戦争遺跡」に他ならないという観点から、戦争の犠牲になられた「個人」に焦点を当てて研究活動に取り組まれていることをご紹介いただきました。
懐中電灯を照らしながら暗く湿った匂いが漂う地下約30メートルの暗闇の中を歩き、かつて、この場所で何が行われていたのか、そして、何のために多くの尊い命が奪われなければならなかったのか等、改めて「平和」について考える貴重なフィールドワークとなりました。

    心理学科 長岡

  • ①第一校舎(現慶應義塾高等学校)の前で、「日吉台地下壕保存の会」のガイドの方からご説明いただきました。(太平洋戦争中の昭和19年3月、第一校舎は旧帝国海軍に貸与され、終戦後には日吉キャンパス全体が米軍に接収。 昭和24年10月に慶應義塾に返還されました。)

  • ②  亀岡さんを囲んで。(ファカルティ・ラウンジ 於)

  • ③ 亀岡さん(中央)からは貴重なお話を伺いました。この場を借りて御礼申し上げます。

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