呉 文慧 講師
教科書を覚えるのが「勉強」であるならば,教科書を書き換えたり教科書に書き加えたりして更新するのが「研究」だ。大学は「勉強」する場でもあるが,主には「研究」する場である。そして,「研究」できる人を育てる場である。ここで急いで付け加えるが,「研究」といっても学術研究に限定されるわけではない。例えば教育現場で,教師たちは実践を通じて「研究」を積み重ね,日々自らの技能を磨いている。そこで得られる技能は,「勉強」しただけでは身につけることのできない,血肉化されたものになるだろう。もちろん,これは教育現場に限らない。学生たちが大学での日々を潜り抜けてたどり着いたそれぞれの現場で「研究」し,教科書を更新する知を生み出していってくれることを願う。
主な担当科目
知的障害児教育Ⅰ・Ⅱ,発達心理学,障害者・障害児心理学,教育相談,ライフサイクルと共生社会
研究テーマ
自閉スペクトラム症のある子どもと関わる特別支援学校教師の実践知に対する現象学的探求
著書・論文
2024年1月「特別⽀援学校教師はどのように⾃閉症のある⽣徒に関わっているのか:教師の実践知に対する現象学的探求」『臨床実践の現象学 』6(1) 1-16 ,2023年3月「教師はどのようにASDのある生徒と社会的相互作用を成立させているのか:授業の「不調」場面に焦点を当てた現象学的探求」『質的心理学研究 』22(1) 7-24ほか
学位・資格・職歴
学位:博士(学術)神戸大学
資格:中学校第1種教員免許(国語科),高等学校第1種教員免許(国語科)
職歴:八洲学園高等学校(国語科非常勤講師),神戸松蔭女子学院(非常勤講師),慶應義塾大学(非常勤講師)ほか