PAGE TOP

子ども未来学科

吉國 陽一 准教授

まずは子どもと過ごす時間を無心に楽しんで下さい。その後で自分が出会った子どもの世界がどのようなものであったか、振り返ってみて下さい。子どもの世界を理解しようとする中で、先入観や常識から解き放たれて自分の世界が変化していくはずです。時に戸惑いや不安も伴うこのプロセスは、保育者にとって最大の喜びでもあります。教育の本質は自分が教え、導くこと以上に、相手を理解し、相手から学ぶことにあると私は考えています。私もまた皆さんから学び、そして子どもから学びながら幼児教育について探求を深めていきたいと考えています。

主な担当科目

教育の原理
特別支援保育論
学びの心理学
保育・教育と道徳
倫理学

研究テーマ

旧ソビエト連邦の心理学者レフ・ヴィゴツキーの心理学における方法論の問題に焦点を当てた研究を行っています。ヴィゴツキーは「心理学者として」子どもを研究することはどういうことかという、自分のものの見方に常に自覚的に生きた人でした。彼の「心理学者としての」子ども理解の方法に学びながら、「保育者、教育者としての」子ども理解の方法との違いや関連についても考えていきたいと思っています。

著書・論文

ヴィゴツキーの心理学研究における実験-発生的方法の方法論的意義 (単著 ヴィゴツキー学 別巻第2号, 1-13, 2012)Application of the dialectical method in Vygotsky’s psychological research-focusing on the experimental-genetic method- (単著 Личность как предмет классической и неклассической психологии Материалы XIII Международных чтений памяти Л.С. Выготского ТомⅠ[古典的・非古典的心理学の主題としての人格 第13回国際ヴィゴツキー記念研究集会 論文集 第一巻], 249-255, 2012)ヴィゴツキーの概念発達論における認識的発達と道徳的発達の統一 (単著 東京大学教育学研究科紀要第52号, 445-453, 2013)ヴィゴツキーはマルクスをどう読んだのか (共著 近代教育フォーラム 第22号, 235-244, 2013)Vygotsky’s perspective towards children’s immediate experience in his psychological research (単著 Психология Сознания Истоки и перспективы изучения Материалы XⅣ Международных чтений памяти Л.С. Выготского ТомⅠ[意識の心理学: 起源とパースペクティブ 第14回国際ヴィゴツキー記念研究集会 論文集 第一巻], 257-263, 2013)平成26年11月 「ヴィゴツキーの心理学研究における具体的個人の概念把握の問題」(単著 『ヴィゴツキー学 別巻第3号』pp.29-40.) 平成28年3月 「ノディングスのケアリング論から保育実践への認識論的、倫理的示唆‐受容性の概念に着目して‐」 (単著 『田園調布学園大学紀要第10号』 pp.221-234)

学位・資格・職歴

学位:教育学修士(東京大学教育学研究科 学校教育高度化専攻)
職歴:東京都私立愛育養護学校(特別支援学校)非常勤講師、千葉大学教育学部非常勤講師

社会活動

所属学会:ヴィゴツキー学協会、日本教育方法学会、日本保育学会、教育思想史学会