山本 博之 教授
私は教員として医療機関で働く医療ソーシャルワーカーを養成してまいりました。医療ソーシャルワーカーはガンや心臓病といった病気の発生に伴う様々な問題を一緒に考えていく相談援助職者です。私は医療ソーシャルワークの分野のなかでも、特にHIV陽性者と慢性疾患のある子どもたちとのソーシャルワークを実践及び研究の分野としてきました。HIV陽性者と病気の子ども、この二つのグループは一見関連がないように思われます。しかし、近年の治療の進歩により長期にわたる社会生活を送ること、同時に社会の無理解や偏見と常に直面しなければならない可能性があるといった面で類似しているといえます。それゆえ、この分野にかかわるソーシャルワーカーは、個人や家族だけでなく広く社会に対してもかかわることが求められます医療ソーシャルワーカーはそれだけやりがいのある仕事であると自負しています。授業では、私が実践者、研究者として学んだ経験を多くの学生に伝え、一人でも多くの臨床ソーシャルワーカーを養成したいと思います。多くのソーシャルワーカーが保健医療の分野に関心を持ち、現場で活躍すること。それが私の願いです。そして最終的には多くの病気のある人々が困難な状況から脱することが可能となる社会の形成につながると信じています。
主な担当科目
・保健医療サービスソーシャルワーク実習指導
・ソーシャルワーク演習専門演習
研究テーマ
・病気の子どもとその家族に対する社会的アプローチ
・長期療養状況にある地域のHIV陽性者支援
・医療ソーシャルワーカーの準備性
等
著書・論文
「社会福祉相談援助技術」2009年 大学図書出版(共著)
「相談援助演習」2009年 中央法規(共著)
「エイズブロック、中核拠点病院医療ソーシャルワーカーによる地域HIV陽性者等支援に関する研究」2011、2012年厚生労働科学研究費補助金エイズ研究対策事業
学位・資格・職歴
社会福祉修士(テネシー州立大学社会福祉大学院修士課程)財団法人がんの子供を守る会、東京都衛生局エイズ専門相談員、聖カタリナ大学社会福祉学部講師、東京福祉大学社会福祉学部講師
社会活動
NPO法人ラ・ファミリエ相談援助実習演習教員講習会講師(日本社会福祉士養成校協会)